Instagramの方でちょこちょこアナログレコードの再生動画をアップして「今日の1枚」みたいなコーナーを勝手にやっています。
最近アップできていないんですよねぇ。何故かというと、
レコード針が折れてしまいました…
ある日ユニオンのセールに行って何枚か掘ってきたので聴こーって思ったら、針を置いた瞬間
ズザーーーーーッ
って。あれ!?と思って一瞬ミキサーがイカれたか?と思いましたが、針を置いた感触がおかしかったので見てみると、カートリッジの根本からカンチレバーごと無くなってるではありませんか。周りを見てみると、針がタンテの縁にポトッと落ちてました。
オーマイガッ
確かに以前ガッてアームに手がぶつかってしまって、カンチレバーがちょっと傾いてしまったことがあるんですよね。指で向きを直したら普通に使えたので放置していました。でも最近高い帯域だけなんか聴こえづらいなーって思っていたんですよね。たぶんそのときには針は限界を迎えていたんでしょう。それが今回何らかの衝撃で折れてしまったんだと思います。
そっかー買うしかないなーと思いネットで調べてみることに。私が使っているカートリッジは「Audio-Technica AT-100E」です。その対応している針が「ATN-100E」ですが…あれ、どこにもない?
どうやらAT-100Eは生産終了してるようです…。なぬーと思いJico(国産スタイラスメーカー)の方も見たら、こっちもない。その後もヤフオクやお店の在庫を調べていたんですが、見つかりませんでした。一応Audio-Technica現行で互換性のある針があります。「VMN20EB」というものですね。これがメーカーの推奨品のようです。
ただAT-100Eも良いカートリッジなんですが、この際なので他のものも聞いてみたいと思い、今回レコードカートリッジを調べてみました。
カートリッジの候補
調べてみるとカートリッジって無数にありますよね。レコード自体復活してきているとはいえ、まだメーカーもこんなに出しているんだなぁと驚きです。
そして調べているとどうやらMM型と、MC型というのがあるみたいです。
…うん。読んでも完全には理解できていませんが、かいつまんで言うと、MM(ムービング・マグネット)とMC(ムービング・コイル)は発電方式の違いのようです。MM型は私の使っていたAT-100Eもそうですし、一般的なカートリッジはMM型が多いみたいですね。MC型は高級なカートリッジに多くて、MM型に比べて高音質なんですが、出力電圧が低くて1/10程のようです。その為信号をフォノイコライザー(以前書いたミキサーの記事にも登場しましたね)に送る前に「昇圧トランス」で電圧を上げなきゃいけないので、その分費用も余計に掛かってしまいます。要するに音は良いんですが、カートリッジ自体も高いし、昇圧トランスも用意しなければいけないということです。
私にはそんな余裕はありませんのでMM型一択ですね。ではMM型のカートリッジでどうするかということですが、私はDJではありませんので、キューイングや針飛びなどの事も特に考えていません。しかし聴いているジャンルがジャズやダンスミュージックなどが多いので、フラットで原音に忠実というよりは、ノリや音圧が重要になってくると考えています。
ということで、結局はポピュラーなDJユースなもの、そして音質にも定評のあるものをいくつかピックアップしてみました。
1.SHURE M44G
言わずと知れたカートリッジの超定番ですよね。ジャズ・ソウル、HIPHOPやハウス・テクノ、ロックまでジャンルに縛られず幅広く活躍してくれます。元々はDJ用じゃなくリスニング用だったらしいのですが、針圧が高く設定できて針飛びがしにくいので、長らくDJ用として愛されてきました。音質も低音の鳴りが良くて、でも荒々しくならないのが特徴のようです。しかもDJたちがガシガシスクラッチしても耐えうるタフさも持ち合わせています。しかもお値段もリーズナブルで若者にはありがてー存在でございます。M44-7という兄弟のようなカートリッジもありますが、こちらも超定番です。
2.ORTOFON CONCORDE Nightclub MKII
こちらも超定番のオルトフォン・コンコルドシリーズですね。その中でも黄針の初代ナイトクラブは低音がものすごい鳴るのでハウスやテクノといったダンスミュージック系のDJ達から絶大な信頼を得ていました。しかし初代はすでに生産終了しており、後継のMKIIが登場。しかし初代と音のキャラクターが結構違うらしくそこまで評判は良くないみたいですね…。しかしオルトフォンは高級カートリッジメーカーですし、コンコルド型のカートリッジは針飛びしにくいのでまだまだ沢山のDJたちに愛されています。
3.樽屋 01M赤針
こちらは渋谷にあるDJ機材専門店「Disc Jam」が立ち上げた国産プライベートブランド「樽屋」のカートリッジです。サイト見るとわかるんですが、MUROさんやJazzy Jeffなど錚々たるDJの方々が使ってますよアピールがエグいです。笑 でも音質は本当に素晴らしいらしく、ダイナミックレンジが広いのでラジオDJでレコードコレクターのピーター・バラカンさんもリスニング用で使っているようです。値段も1万円以下で手に取りやすいですよね。そしてこの赤針の改良版で、もっと針飛びがしにくいDJ用の「白針」もあります。
4.Pioneer PC-X10
こちらはPioneer が30年ぶりにアナログターンテーブル「PLX-1000」を発売し、そのユーザーの声を元に作ったカートリッジがPC-X10です。国産スタイラスメーカー「NAGAOKA(ナガオカ)」と共同開発して生まれたカートリッジなのですが、発売したばかりなので使ってる方が少ない?情報が殆どありません。ナガオカということで品質は問題ないにしろどのようなキャラクターの音をだすのかとても興味あります。
5.NAGAOKA DJ-03HD
先述のPioneer PC-X10の開発もしているナガオカのDJ用カートリッジDJ-03HDです。これは各所で音質が素晴らしいと絶賛されています。ですがDJ用なのにめちゃ針飛びするらしく、スクラッチ・キューイングは無理とボロクソ言われています。そうなんですよね。現場の方々は音質がいくら良くても道具として使えなければ意味ないですもんね。私はDJじゃないのでその点は問題ありません。笑 特徴は音がデカイ、そしてクリアで音の輪郭がくっきりしているらしいです。リード線を変えてもう少しまろやかな音にカスタムしている方もいました。
まとめ
この5つに絞りましたが、第1候補が「NAGAOKA DJ-03HD」で、第2候補が「樽屋 01M赤針」、第3候補が定番の「SHURE M44G」ですかね。残りのOrtofonは例えば「GOLD」とかなら上位に入るんですが、GOLDはこちらもすでに生産終了となっているので、この先安心して使えません。(余談ですが、秋葉のヨドバシにOrtfon GOLDが在庫処分で16000円くらいで売られています。まだ6個くらいあったかな?探している方がいれば是非。) そしてPioneerは情報が少なくてまだよくわからないので、もう少しユーザーが増えたら考えたいですね。
第1候補のナガオカは操作性は置いておいて、音質に関してはみんな素晴らしいと言っているのでやっぱり気になります。樽屋もお値段手頃ですし、評判が良いので気になるんですが、Disc JamのオンラインショップにDJ-03HDも売っていて、説明欄に
★悔しいけれど、この針に敵う針はありません!とにかくスゴイ音!★
って書いてあるので、そりゃナガオカ選ぶでしょう。笑
悶々とどうしようかなぁと迷っていますが、もうレコードが聴けなくなって1週間経ちますのでそろそろいい加減買おうかと考えています。買い替えたらもちろんレビューしますのでお楽しみに。ちなみに今回紹介したカートリッジはどれも定番のものばかりなので、これからレコード聴くよ。タンテ買うよ。っていう方の参考になれば嬉しいですね。