みなさん植物の”ポット”や”プランター”ってどうされていますか?最近ハンドメイドポットや、セレクト品などカワイイものも増えてはいますが、近所の園芸店やホームセンターなどに行ってもなかなかコレ!というものありませんよね。
日本の昔からの園芸品である盆栽鉢や蘭鉢などは陶器のものもあるのですが、観葉植物は基本”THE 園芸”みたいな緑とか黒とか白のプラスチックポットになっちゃいます。例えば陶器製でいい感じの買おうと思うとシャレオツゥな植物屋さんに行くかネット通販になってしまい、なんとなく手軽に買うのが難しいイメージありませんか?
ということで!
いつもの悪い癖で、なければ作ってしまおうと思いDIYで「セメントポット」作りに挑戦してみました!
・・・と偉そうに言っていますが、すでに園芸野郎たちの間ではすでに皆さんトライされていて、こすりにこすられたネタではあるのですが、今更ながらチャレンジしてみましたので、どうか温かい目でご覧ください。
ちなみに今回は前後半の2本立てで書いていきたと思います。その理由は後述しますが、タイトル通り製作はものすごい簡単にできるのですが、若干後処理に時間が掛かりまして今もその処理中です。なのでまずはその処理までの工程を追っていこうと思います。
準備するもの
それでは準備するものは以下のものになります。
- セメント
- 型枠になる容器
- 型の内側になる容器(ペットボトルなど)
- セメントをかき混ぜる容器(使い捨ての容器または紙コップなど)
- 割り箸
- スケールまたはメジャーカップ
- 焼きミョウバン
ちなみにセメント意外と結構使います。私は1鉢約500g使いました。(申し訳ありません。1kgの間違いでした。500gで足りなかったのでさらに500gを足しました。いやー結構使ってますよね。)ただ、初めてで大きさも想定より大きくなってしまったり、内側に入れたペットボトルの径が細くて壁が厚くなってしまったので、思った以上にセメントを使ってしまいましたが、自分が予想しているよりも少し多めに用意しておいたほうがいいかもしれません。
型になる容器ですが、結構皆さん紙コップやビニールコップを使っていますが、私は円筒形のポットを作りたかったので、ホームセンターで容器を探しました。セメントを型から外す時に容器を切ることが多いので、カッターなどで切れる素材や厚さのもを選んだほうがいいです。あまり厚手のプラスチックや瓶や缶だと外す時に苦労します。塩ビやPET素材の容器を選んだほうがいいと思います。
内側になる容器はポットの内容量と壁の厚さを決めます。今回ちょっと型枠に対してペットボトルが細かったので内側は狭いし、壁は厚くなってしまいました。壁が薄すぎても脆くなってしまうので、いい塩梅のものを探してみてください。
かき混ぜる容器は正直なんでもいいんですけど、こびりついたセメントはすぐ乾いて固まるので、洗って再利用する容器よりも使い捨てのほうがいいと思います。
割り箸は、かき混ぜるためのマドラーとして使いますが、これも使い捨てできるので良いと思います。そしてセメントは水を入れると硬化するのですが、適量がだいたいセメントの入った袋に記載されていますので、まずはスケールやメジャーカップで用量をきっちり計って、それから微調整してください。
最後の「焼きミョウバン」ですがこれが後処理に必要なものになりますので必ず買っておいてください。スーパーで100円ほどで買えます。
セメント・モルタル・コンクリートの違い
ところでちょっと話は逸れますが、セメント・モルタル・コンクリートの違いってご存知ですか?同じでしょと思っていたら明確な違いがあるようですね。
建築資材として知られる「セメント」「モルタル」「コンクリート」ですが、これらは似ているようで全て違うものを指します。
「セメント」は、「コンクリート」や「モルタル」の材料です。
一般的な「セメント」の主原料は石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料などで、水による化学反応で硬化する粉体です。
骨材となる砂などの材料を結合・凝固させるための接着剤の役割で、単体で使用されることは多くありません。「モルタル」は、「セメント」と砂、水を練り混ぜた建築資材です。
硬化した状態のものも「モルタル」といいます。
「モルタル」は、主にレンガやブロックの目地や、「コンクリート」表面の仕上げに使われます。「コンクリート」は、「セメント」に砂と砂利、水を混ぜ硬化させたものです。
硬化する前の状態は「生コンクリート(生コン)」「フレッシュコンクリート」と呼ばれることが多いです。
「コンクリート」は、「モルタル」に比べて強度が高いため、土木・建築に幅広く使用される建築資材です。
どうやらセメントが元になって、セメントに何を混ぜるかによって変わってくるんですね。勉強になりました。
実際に作ってみた
とにかく自分はシンプルなものが欲しいんですよ!
なんか突然すみません。
園芸用品ってなんでこの色にしたんだろう?とか、なんでこの形にしたんだろう?っていうもの多くありませんか?もちろんメーカー側で色々と試行錯誤した結果なのかもしれませんが、シンプルで部屋の中に置いても家具や部屋の雰囲気と違和感なく馴染むものがいいんですけど、この鉢の周りに描かれてる模様いるー?とかこんな流線型のシェイプじゃなくてもよくない?みたいなの多くないですか?そんな理由でDIYで作ろうと思う人も多いんじゃないでしょうか?
なので今回は大前提として、”セメントのテクスチャをそのまま生かして形もシンプルなもの“というコンセプトで作っていきたいと思います。
それでは実際作っていきましょう。
今回用意したセメントは、家庭化学の「日曜セメント」のグレーとホワイトです。1.3kgで約800円くらいだったのですが、私の見た時になぜかグレーは1.3kgが800円くらいで、4kgは400円という謎の価格設定だったので迷わず4kg買いました。(あ、今でも4kgの方が安いですね 笑)
後ろの左の容器が型枠の容器で、右側の容器はセメントをかき混ぜる用の容器です。(ちょっと違う使い道を思いついたので、実際はこれとは別の容器でかき混ぜました)
口が細くなっていてセメントが注ぎづらかったので、まずは口の部分をカットしました。最初カッターで切り込みを入れて、そのあとハサミで簡単に切れました。これはホームセンターで1個300円程です。
水を混ぜていきます。袋に水の分量が書いていますのでその通りに水を入れます。ある程度幅を持たせてかいてあるので、まず少なめに入れて固さをみながら徐々に足していく感じがいいと思います。セメントで調整しようとすると、気付いたらとんでもない量になってしまうので注意が必要です。
撹拌は最初固いので結構力を入れてかき混ぜます。でも徐々に柔らかくなっていきますので、すぐ水を足したりしないほうが良いと思います。混ざったら型枠へ流し込みますが、その時注意することは、型枠に流したらしっかり振ったり、揺すったりしてください。建築現場のコンクリートの流し込みでも振動をかけながら流し込んでいきます。そうしないと固まった時に気泡ができて穴だらけになってしまうので注意してください。
型枠に流し込んだら水の入ったペットボトルを中心に入れます。浮力で浮き上がってきちゃうのでペットボトルには水を入れてください。それでも浮き上がってくる場合は上に重しを乗せます。ただ底に付いてしまうと底が薄くなったり、穴が開いたりするので、いい具合の高さでキープさせてください。中が見えないのでこれはもう感覚です。笑
それでは終了…と思いきや、ただのセメントポットを作るだけでは面白くないので、少し雰囲気が違うものを作ってみたいと思います。そう、ホワイトのセメントも買っていましたよね。ホワイトとグレーのセメントを配合して、グラデーションのように下がグレーで徐々に口の方に向かってホワイトになっていくポットを作りたいと思います。
5層くらいのレイヤーにして、一番下ががグレー、2層目が7:3、3層目が5:5、4層目が3:7、一番上がホワイトという感じです。
写真のようにセメントを配合していきます。
さて、こちらも流し込みました。えー先に言っておきます。
こちらは完全に失敗です。笑
なぜ失敗かというと、まず今回水を入れすぎて柔らかくなってしまったことです。綺麗な層にしたかったので柔らかくしたのですが、2層目を流す時に重さで下に潜り込んでしまいました。さらに1つ目と同じようにセメントを流し込んで、最後にペットボトルを差し込んだので、層を崩してしまったんですね。
今回の教訓を活かしてもし次回やるなら、1層目流したらそのタイミングでペットボトルをセットし、セットした状態で2層目を流し込んでいく。さらに2層目以降は重さでドボドボ潜ってしまうのである程度時間を置いて固まりかけたら流し込んでいくと綺麗にできるんじゃないかなぁと思っています。
容器越しに見えますけど、薄っすらボヤーッとなんとなく層になっていますね。まぁこれも味ということでいいんじゃないですかね。
さて、そうしたら後は固まるまで放置です。量にもよりますが、だいたい1~2日くらいで固まるようです。
まとめ
どうでしょう。すごい簡単ですよね。今回は高さ13~14cmくらいのまぁまぁなサイズの鉢を作りましたが、小さいサイズの鉢なら紙コップを何個か用意すれば、たちまち結構な数を作れると思いますよ。
そして、実はもうすでにセメントは固まっていて、型から外してあるんです。初めてにしては、なかなか良くできているんじゃないでしょうか。でも今は後処理中でまだ完成していません。セメントで鉢を作った時はある処理が必要で、それが終わらないと植物を植え付けることができないんです。その処理が終わるのはあと数日は掛かるでしょう。
前半はここまでにして、後半では完成品の披露や後処理の方法など、製作工程もまとめたいと思います。それでは後半をお楽しみに。
追記
DIYのオリジナルポット製作記の後編でございます。果たしてセメントポットはどうなったんでしょう!? 続きを是非ご覧ください。