前回も板橋区の「熱帯環境植物館」を訪れた記事を書きましたが、今回2週連続で温室の記事です。
前回の記事の最初にチラッと触れた通り、「今度行ってみますねー」とか言って早速も早速なんですが、今回は江東区夢の島公園内にある「東京都 夢の島熱帯植物館」に行って参りました。
こちらに来るのは2度目で、前に来た時は夏期限定で「夜間開館」をやっていた時で、通常16:30に閉館するのを20:30まで開館していて、夜暗くなった温室に入れたり、夜間しか咲かない花や、夜になると葉が閉じる植物など、昼間と夜間の習性が違う植物の特別展示などを行っていました。
逆に言うと通常の昼間の明るい時間帯に初めて来たので、前は入れなかった場所やよく見えなかった所もしっかり見ることができました。そして帰りに新木場駅周辺に新しくできたお店にも立ち寄ってきましたので、最後までお付き合いお願いします。
「東京都 夢の島植物館」とは
植物館の大温室は、1年を通じて気温が高く雨の多い熱帯雨林の環境をモデルとして造られています。
生育に適した熱帯雨林の環境の中で植物は進化を続け、そこに生きる動物も多くの種類にわかれていきました。
1 本の木につる植物がまきつき、枝の上にはランやシダの仲間が生え、何種類もの昆虫が住みつく。
たくさんの種類の生物がいっしょに暮らしているのが、熱帯雨林の特徴です。
世界的には、東南アジア、アマゾン川流域、アフリカのザイール川流域の3ヶ所に広大な熱帯雨林が分布しています。
私たちの生活に役立っている熱帯植物の多くは、これらの地域をふるさととしているのです。
・所在地
・開館時間
午前9時30分~午後5時(入館は4時までとなります)
・休館日
月曜日(祝日の場合は翌日) 12月29日~1月3日
・問い合わせ
TEL:03-3522-0281
・入館料
個人》 一般/250円 65歳以上/120円 中学生/100円
《団体(有料入場者数が2 0 人以上の場合)》 一般/200円 65歳以上/90円 中学生/80円
※小学生以下、および都内在住・在学の中学生は無料
※障害者手帳・愛の手帳・療育手帳をお持ちの方と、その付添者1 名まで無料です
《年間パスポート》 一般/1,000円 65歳以上/480円
・駐車場
24時間利用可能です。
9時間未満 2時間以内300円 1時間ごとに100円
9~24時間 1000円
25~34時間 1000円の他に公園駐車料金の通常料金(9時間未満料金)を加算
34~48時間 2000円
以下同じ体系により加算
*バイク
1回あたり200円
実際行ってみた
「東京都 夢の島熱帯植物館」は、最寄り駅がJR京葉線、東京メトロ有楽町線、りんかい線の「新木場駅」になります。近くには有名なイベント会場の「新木場スタジオコースト」や都内最大級のクラブ「ageha」などあります。
そして夢の島って言ったら海沿いの埋立地ですよね。古くから都内の大規模なゴミ処理場として有名で、前回の板橋と同様に清掃工場の余熱を利用した温室になっています。
広大な「夢の島公園」内にあり、公園内は運動競技場や体育館、「東京スポーツ文化会館」など東京都のスポーツに関連施設が集まっています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックではアーチェリー会場もここに作られるようです。ちなみに夢の島の東側は同じ江東区の”辰巳”になり、世界水泳などにも使われる「東京辰巳国際水泳場」なんかもあります。
要するに広大な埋立地を利用したスポーツ関連施設が集中している場所ということです。東京オリンピックではこの周辺がメインの会場となるんでしょうね。
珍しい所でいうと「都立 第五福竜丸展示館」なども公園内にあります。詳しい説明は省きますが、水爆実験で被爆した第五福竜丸が廃船になって夢の島に処分・放置されていたのを市民から保存したほうがいいんじゃないか?という声が上がり、保存・展示されたようです。こちらはまだ行ったことがないので、今度機会があれば訪れてみたいと思います。
「新木場駅」から公園内を歩いてだいたい12~3分のまぁまぁの距離のところにあるのですが、駅を出たら看板などもあって問題なく行けるでしょう。
そして公園内を歩いていると、この特徴的な半球体のガラスドームがドーンと見えてきました。大きいですねー!スゴイ存在感。
ここが入場門で、右側にある券売機で入場券を買います。
中央のドームの入口から入館します。
館内に入るとまずビカクシダの大株がお出迎え。施設のマップには今咲いている花や実の情報が書いていました。板橋のように温室内が熱帯の植生ごとにエリア分けされている訳ではなく、右からAドーム・Bドーム・Cドームとざっくり分けられているだけでした。温室の他にもイベントホール、映像ホール、カフェなどのスペースが設けられています。
ではさっそく温室へ入ってみましょう。順路的には右のAドームから入ります。
入るとまず大きなブーゲンビリアの木と、ちょっとした滝が現れます。滝の両側にはモンステラの大株がありますね。すごい根っこ!
通路を歩くと、”ラン”エリアがありましたけど…なんというか仮設感がすごいですね。笑 ランはおそらく別の所で管理していて、花が咲く頃に温室内に展示する感じだと思うので、まぁ仕方ないっちゃ仕方ないですけど、他の植物はこの環境で育ってきた感じがあるのに、ランは鉢をポンと置いた感がすごいなぁ。確かに鉢を隠していたり工夫は認めるんですが、着生ランなら板付などもっと本来の姿に近い展示方法がありそうですけどね…。
コエビソウの花が咲いていましたす。「苞」と呼ばれる花の近くの葉っぱ?がグラデーションになっていて綺麗!
滝の裏側です。モンステラの群生ワッサワサですごいボリュームですね。裏手にはガジュマルの木がありました。いかにも南国。
熱帯植物館お馴染みの南国小屋です。笑 前回の夜間の時は上がれなかったんですが、ここから滝の上の方に行ける道がありました。
これショウジョウヤシっていうらしいんですけど、ウソみたいに塗ったような色してますよね。こんな”補色“な組み合わせが自然界にあるのが驚き。
滝の上に上がってきました。ここは滝までの小川が流れていて周りにビルベルギアやチランジアなどのブロメリア系が展示されていて、高い位置に合ったブーゲンビリアの花も間近で見れます。ブーゲンビリアの実際の花って中のラッパみたいな小さいヤツで、周りのピンクのカラフルなところは「包葉」(ほうよう)という葉っぱらしいです。コエビソウもそうですが、植物にこのパターン多いですよね。
ちょうどこの位置が中央Bドームのさらに中心になります。ガラスドームの骨組みがカッコイイですねぇ…
滝に流れる小川の水源?それとも滝の下の池と繋がっているのかな?もう一つ池があって、その先はガラス張りになっていて向こう側はカフェになっています。
その他にもパイナップルやラン(マキシラリア? アングレカムのようですね)、サンタンカ(ホヤに似てますね)や亀仙人がフライパン山の火を消すために持っていた芭蕉扇のようなオオギバショウ等々熱帯の植物がたくさん。ということで、ここで温室(ドーム)は終了となります。
ドームを出ると食虫植物専用の小さい温室がありました。サラセニアやウツボカヅラなどワッサー育てられていました。その反対側は外の2階テラスになっていて、Cドームとイベントホールの間ですね。そこにもオセアニアの植物と沼地・湿地帯に生息する食虫植物が生えていました。食虫植物は高温高湿のイメージありましたが、こんな寒いのに生きるんですね。
2階からイベントホールに降りると、様々な展示や企画が行われていました。「ラン大賞」という企画では粘土でランの花を作って、本当の”ラン展”のように品評会をして賞を決めていくみたいです。大人の部とこどもの部があって結構な数がありましたね。それとアフリカのお面の展示や、チョコレートの「Meiji」協力でカカオ&チョコレートの特別展示があったりと盛り沢山で、色々と工夫しながら運営しているんだなぁと感心してしまいました。(どこ目線だよ)
その他にもシアターというか映像ホールがあって、今は西アフリカの植物と人間の関係を撮影した15分程の映像を鑑賞できます。それでアフリカのお面が展示されていたんですね。ちょっと写真じゃわかりづらいんですけど、スクリーン両側のキャラクター(このはとこのみ)が突然喋りだすのでびっくりしないで下さい。笑
というわけで、夢の島熱帯植物館はこれにて終了となります。今回も植物館のカフェで一服…ではなく、新木場駅の近くに最近できたあるお店に行ってみようということで、そちらも覗いてきました。
今年オープンしたばかりの「CASICA」へ
夢の島公園と新木場駅を挟んで反対側、徒歩5分くらいのところにカフェ・ギャラリー・雑貨・植物・古道具を扱っている「CASICA」というお店です。2階には撮影スタジオやレコーディングルームもあるようです。どうやら映像制作会社のオフィスがあって、そこが運営しているみたいですね。(セブンイレブンが目印で、その裏手にあります。)
中の写真はあまりバシャバシャ撮らないほうがいいかと思い撮っていません…。そこでお土産を買ってきたので紹介したいと思います。
ちっちゃい一輪挿しと、ポット型の容器です。コレも花器なんですかね?実は注ぎ口は開いてなくて花とか飾るんだと思います。カワイイですよね!
コレがどちらも数百円なんですが、箱の中にゴチャーっと入っていました。(乱雑ではなくちゃんとオシャレに見せていましたが 笑) お店の人曰く古い海外への輸出品らしく、大量生産だったのか同じものが沢山ありました。他にも100円のめちゃ小さい皿などもありましたね。
もちろん安いものだけじゃなく、作家ものの陶器や、日本の古くからある竹籠や木製品などの民藝品とか、古い家具などをリペアして売っていたりしていました。写真を見ての通り倉庫を改装したお店のようなので広いし天井も高くて開放感があります。
いやー最近はこういう倉庫をリノベーションして、カフェや雑貨やファッションなど複合型のライフスタイルショップと言うのかな?そういうお店が増えましたねぇ。神楽坂の「La kagu」なんかも似た感じのお店でしょうか?
その日はそこでお茶をして、さらに帰りがけに私のサンクチュアリ(聖地)「豊洲ビバホーム」で植物を物色して帰りました。笑 あそこの植物(特にラン)の品揃えはホームセンターを超えてますね。マジヤバイです。
まとめ
今回2度目の夢の島熱帯植物館でした。しかもお昼間に行くのが初めてで、太陽の下でじっくり観察することが出来て良かったです。前回の板橋と違いとにかく圧倒的に温室が大きいですね。その大きさを活かしてかなり樹高のある植物も育てられていました。そうなんですが…広いのに見応えがそこまで感じられないんですよね。板橋はやはり階層や勾配を上手く利用しているので様々な目線を楽しめるんですが、夢の島は勾配はあるんですけど活かしきれてないように感じます。
そして数えていないので断言はできないんですが、植物の株数は夢の島のほうが多い?とは思うんですけど、種類の多さはそんなに変わらない、もしくは板橋の方が多く感じましたね。ランだけピックアップすると夢の島は鉢植えのものが数種類しかなく、板橋はミストルームがあって、コルク付けした着生ランが結構な種類ありましたし、しかもバックヤードには展示していない鉢も相当数あるようでした。
熱帯雨林の植生であればもう少し多くの種類のランを見れると嬉しいなぁ。(結局ランかい。) その他にも高山性のランやアリ植物など、せっかくの専門的な施設なので素人にはなかなか育てられないものが見れると良いですよね。
とは言いつつ、私の目線だけだと物足りなさを感じちゃうんですが、映像ホールでの上映や様々なイベントを行っているので、こどもや家族にとってはとても楽しめるのでしょうね。温室の植物以外の企画が充実していて、イベントカレンダーを見たらひと月の中でも沢山のイベントや企画展示をしているようでした。実際”夜の植物園“の時はとても楽しかったですからね。
いくつも植物園に行っているとそれぞれの特色があって面白いですね。都内の他にも関東近郊でまだ行ったことのない植物園まっだまだあるので訪問マップができちゃうくらい行ってみたいです。
最後に買ってきた花器に友達の家からもらった唐辛子と、板橋で買ったオンシジュームを挿してみました。20代の頃は全く思わなかったんですけど、部屋に花がある生活は視界が明るくなって良いですね。癒やされます。