いやもう冬ですね。最近は朝が寒くてしんどいです…。夏は暑過ぎて、早く冬にならないかなぁと思っているんですが、なったらなったで寒いのしんどいですよね。なんというわがまま。笑 でも個人的には冬好きです。
さて今回の記事は前々から扱いたかったテーマでもある、ちゃんと手入れをすれば長く使える物や道具のお話です。そのなかでも調理道具の「鉄フライパン」を取り上げてみようと思います。実際私も鉄フライパン使っているんですが、大体1年半くらい使っています。私は一人暮らし歴も結構長いですし、元々料理を作るのが好きなので、忙しくない時は基本自炊してます。自炊と言ってもそんな大層なものは作りません。野菜が好きなので野菜中心の料理が多いですかね。
もちろん調理道具は一通り持ってはいるのですが、引越を機に調理道具も見直そうと思ったなかで鉄フライパンに出会いました。以前まで使っていたのは、ホームセンターとかで売られている一般的なテフロン加工のフライパンでした。テフロンって買った時はもう全然食材がこびりつかなくてスッゴイ感動するんですが、半年〜1年くらいすると加工が取れてきちゃって、むしろ今自分は食材とフライパンをくっつけてるんじゃないか?と思うほどこびりついちゃうんですよね。笑 それで1~2年毎に買い換えていました。
前々から鉄フライパンは良いという噂は聞いていました。でも手入れが面倒なんでしょ?と敬遠していたんですが、引越して新たに調理道具を揃える機会に合わせていっちょ試してみました。
鉄フライパンのメリット・デメリット
鉄フライパンのメリット・デメリットは色々な所で語られていますので目新しいことは無いんですが、ちょっとだけ私自身が思うメリット・デメリットを挙げたいと思います。
メリット
- 鉄分がちゃんと摂れている(はず)
- 丈夫で長く使える
- 微かな火加減も食材にしっかり伝わる
- 手入れが必要なので生活に規則性が生まれる
デメリット
- 片手で使うには結構重い
- 使い始めはこびりつきやすい
- 手入れを怠ると錆びてしまう
まぁデメリットは捻り出した感があって、正直デメリットは全然無いと言って良いと”私は”思います。確かに女性だと重いと感じるかもしれませんが、これより重いフライパンはいくらでもあります。それに錆びたとしてもたわしで擦れば取れるし、めちゃくちゃ錆びたとしてもヤスリでゴシゴシ削っちゃえばまた復活します。
そして、たしかに最初はこびりつきやすいんですが、実はその原因のほとんどが火加減にあるような気がします。鉄フライパンは熱伝導率が高いので、微かな火加減にもしっかり反応するんですが、テフロンはフライパンの表面に何層も加工されていて火加減にあまり敏感ではありません。例えば中火と強火の中間、そのまた中間とかの差はほぼ無いに等しいです。なのでテフロン加工のフライパンで慣れていると火加減大雑把になりがちなので焦げつきやすいんじゃないかと思います。しっかり油ならしをして、あまり火を強く入れなければそこまでこびりつく事はないように思います。
それよりもメリットの方が多くて、最初の焼き込み・油慣らしをしっかりやっておけばテフロンのようにパフォーマンスが落ちることは無く、むしろ使えば使うほど上がっていきます。火加減にシビアですが、コツさえ掴めば弱火でも調理できるので経済的です。それに鉄製で丈夫なので長く使えます。
しかし私の思う一番買ってよかったなと思うことが、“手入れが必要”なところです。それデメリットじゃないの?と思うかもしれませんが私にはメリットで、書いてあるように手入れが必要なので生活にいいメリハリ・規則性が生まれてきます。例えば、今まではテフロンのフライパンを使うことで手入れなど必要ないし特に気を使わず使っていました。調理した後の後片付けや食器洗いもとりあえず水に漬けておいて、後からでいいやと放っておくと徐々にキッチンに物が貯まっていったりするんですよね。(男子あるある)
鉄フライパンは塩分・水分が錆びてしまう一番の原因なので、使ったらすぐに洗って水分を切っておかないと瞬く間に錆びてしまいます。そんな手入れが必要なフライパンがあるおかげで、調理→後片付けの流れが生活に規則性を与えてくれます。もちろんしっかりされている方や、度を超えてズボラな方には関係の無いことですが、(笑) 私には十分効果がありましたね。
実際「鉄フライパン」を使ってみた
これが実際私が約1年半使っている鉄フライパンです。直径は26cmで幅広く使えるサイズではないでしょうか。重さは約1kgです。遠藤商事というメーカーのもので、Amazonで購入しました。買った当時は1800円くらいでしたが、今は1300円くらいで買えるみたいです。すっかり値段を忘れてましたが、メチャ安いですね!
最初に買った時は恐る恐るだったので一番安いものにしましたが、今買うなら板厚が厚いタイプか、ちょっと値は張りますがハンドルが木製の「リバーライト」が評判良いみたいなのでどちらかを選ぶと思います。ちなみにどちらも国産です。
そう。元々はシルバーだったんですが、焦げ付いて擦って、焦げ付いて擦ってを繰り返すとこんな感じになります。使い込んで良い雰囲気出てますよね。ハンドル部も同じ鉄ですが、フライパンの近くを持たない限り、調理していてそこまで熱くなることはありません。強いて難点を挙げるとすればハンドルは持ちにくいです。軽く下側にRが付いているんですが、結局は鉄の板なので力入れて握れないです。その点中華鍋のようにハンドルが丸かったり、木製のものの方が握りやすく力を入れやすいですね。
今回は折角なので鉄フライパンで餃子を焼いてみたいと思います。(冷凍です 笑)
書いていたらお腹減ってきましたね…
蓋は別で購入しました。26cmはよくあるサイズなのでホームセンターなどにも置いていると思います。火加減は弱火と中火の中間くらいです。中火だと熱伝導率が良いので結構焦げやすいです。
蓋を開けて羽をつける時には完全にMAX弱火です。ただこのフライパンは板厚が薄い廉価タイプなので若干熱さにムラがあります。ハンドルに近い方はハンドルが付いているので温度が低めで、遠い方は熱くなりやすいです。なので最初は中心にコンロの火を当てていたのですが、遠い方が焦げついていましたね。なので今は若干ハンドルに近い方に火を当てています。
ブクブク泡立っていますがこの時点でも全く焦げ付いていません。フライ返しで羽を剥がしてやると全体がクルンクルン回ります。
羽を剥がしたら皿を逆さに被せて、フライパンごとひっくり返すと完成です!どうですか?めちゃくちゃ良い感じの焼き目と、綺麗に羽ついています。いや美味そー!ていうか美味かったなー!
使い始めと普段のお手入れ
鉄フライパンを調べると、使い始めに”焼き込み・油ならし”をしなければならないとよく書いてるんですが、これはメーカーによります。
ここにも書いているのですが、「シリコン樹脂塗装」のものは焼き込み・油ならしは必要ありません。ちなみにこのフライパンはシリコン塗装を施しているのでやる必要無かったんですが、なんとなくやってみました。笑 「シリコン樹脂塗装」、そしてダッジオーブンのような「鉄鋳物」やストウブのような「ホーロー加工」されたものは必要ないようです。それ以外の鉄製のものは上のリンクを参考にやってみてください。
普段の手入れは、まず使ったら素早く洗うことです。その時洗剤は使いません。せっかく油が鉄に馴染んでるのにそれを落とすことになりますから、ますます焦げつきやすく、錆びやすくなっちゃいます。
私は鉄フライパン専用の亀の子たわしを用意して、それで水かお湯でガシガシ擦るだけです。食材が焦げついて剥がれなかったら、薄く水かお湯をを張ってコンロで火に掛けると沸騰して浮き上がってきます。それをまたたわしで擦ればだいたいは落ちます。中華鍋で使うササラやハンドル付きブラシなどでもいいんじゃないでしょうか。
そして汚れを落としたら、私はまたコンロで火にかけて完全に水気を飛ばします。拭いただけだと必ず水分が残っていますから翌日には錆びが浮いてきちゃいます。水気を飛ばしたらサラダ油でもなんでも良いんですが、キッチンペーパーにほんの少し油を付けてフライパンに薄く塗ります。こうすることで鉄に油が馴染むし、錆びの発生を押さえます。
まとめ
今回は鉄フライパンの話でした。もちろんテフロン加工のフライパンも悪くは無いんですが、定期的に買い換えるのを考えると、手間はかかりますが長く使えるし、鉄フライパンは経済的だと思います。
そしてTOKYO PENTHOUSE的視点で考えると、メリットのところでも書きましたが手入れが必要だったり手間のかかるものは、生活に良いメリハリを生んでくれます。最近は過剰に便利なものが増えているような気がしていて…。
便利過ぎるとなんでも直前でよくなって、先の予定や、大きくいうと季節など長いスパンで物事を考えなくなってしまいます。なんでも後回しになってしまい、それを解決する為にさらに便利なもので補うという悪循環に陥ってしまうような気がするんですよね。
だったら掃除機からホウキとチリトリに戻るかといったら戻らないでしょう。笑 要はバランスで、現代の便利なものと昔からある手間の掛かるものの関係性をもっと考えていければなと思っています。
なんか話が大きくなってしまいましたが、植物の栽培やアナログレコードなど、このブログで取り上げるのは手間がかかってしまう物事だらけです。アナログへの回帰は単なるブームではなく、そういった気持ちの揺り返しなんじゃないかという気もします。
便利なものと手間のかかるものの関係やそれらの価値を考えていく事がこのブログの真の目的であるので、私自身も含めて共感してくれる方は自分の生活を見直すきっかけにしてもらえたら嬉しいなーと考えています。それが”生活の質“を考える事なんだと改めて思います。
とりあえず鉄フライパンは餃子美味しく焼くことができるのでおすすめですよ!
PS
餃子を乗せてる器は先日行った笠間「回廊ギャラリー 門」で買った皿です。シンプルだし、渋い深緑で料理が美味しく見えますねぇ。(ちなみにタレの入った豆皿は去年の益子陶器市で買ったものです) 是非こちらの記事も併せて読んでみてください。